20歳以上を成年とする日本では、未成年者は法律行為を単独で行える能力が備わっていない存在(制限行為能力者)と考えられているため、その法律行為には親権者の同意が必要となっております。
しかし、結婚後も家を借りる等の契約や、子供に関する事柄を単独で処理できず、いちいち自分の親などに頼らなければいけなくなるため、結婚生活を送るうえで非常に不便です。
そこで、未成年者も独立した結婚生活が送れるよう、未成年者が結婚したときには成年に達したものとみなし、単独で契約したり、自ら子の親権者になったりすることを認めたのです。
ちなみに、成年擬制は離婚しても消滅しません。
成年擬制適用中の取引保護と、結婚中に生まれた子の親権の安定のため、離婚後もそのまま適用されることになります。
清水