登記識別情報・登記済証(権利証等)を無くしてしまった場合①~事前通知措置

権利証等は、登記名義人に交付されるものなので、不動産の売買による所有権移転登記や金銭消費貸借契約による抵当権設定登記による登記申請の際に、登記義務者となる登記名義人が、これを提供することにより登記官は登記の申請が登記名義人によりなされていることを確認することができるのです。

 

では、紛失や盗難に遭い権利証等をなくしてしまった場合、登記申請がなされても登記名義人からの申請かどうか登記官は確認することができません。そこで、このような場合の取り扱いとして【事前通知制度】があります。

この【事前通知制度】とは、法務局から本人限定受取郵便により登記申請人に「登記申請があった旨及び登記申請の内容が真実であるか申し出る旨」の通知がなされます。一定期間内に間違いない旨の申し出がなされることにより登記が実行される制度です。

 

ただし、この制度の場合、本人からの回答期間を設けているため、登記手続きに時間を要してしまうことや、本人からの回答が期間内になされなかった場合に登記申請が却下されてしまうというデメリットがあります。

 

次回は、【事前通知制度】の代替的措置である【本人確認証明情報制度】についてご紹介したいとおもいます。

 

清水

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